★ 2006/08/26 (Sat) 傷  No.684

あたしが知りたいのは
他の誰かがどう傷つくかとか
あたしの傷あとが招く結果とか

そういうことじゃなくて

あなたが何を感じているかなの

角度を忘れた刃はかすり傷すら残さない

死ぬのが最低なんていわないで
死なせてください 心安らかに


★ 2006/08/08 (Tue) known  No.683

本当は何もかも知っていた
こうなることも 

それでもそうせずにいられなかった

本当は
電車のライトがまぶしかったんだ


あたしは全身であなたを呼んだ
あたしは全身で助けを呼んでいた

きっと。


★ 2006/07/28 (Fri) 明るすぎた夜  No.682

この街の空は明るすぎて 
週末の雑踏の中であたしは 
居場所も 
死に場所さえも見失った


★ 2006/04/02 (Sun) 桜散る・見失う  No.681

桜並木を雨の中歩いてた
狂ったように咲き誇り力尽き 散りはじめた

たとえば20年後
あたしは自分が生きているなんて考えたことがなくて
でも隣を歩いてる母は
それ以上の年月を 今のあたしの年からさらに重ねてきたわけで

死ななければ
20年後に生きているなんて当たり前のコトなのに

何も実感はなくて
そもそも ここにいることに実感がなくて。

ここはいったいどこで
あたしはいったい誰なんだろう。


★ 2006/03/31 (Fri) phobia  No.680

とがめられた傷跡
殺伐としたその部屋で

お互いがお互いを監視している

ひとつのミスが命取り
そんな脅しにひとたまりもなく屈したあたし

取り返せない失敗をくりかえして 
あたしはすでに怖気づいている

弱虫
無価値

この傷跡は
社会で生きていけない人間の証

自分をコントロールできない恐怖に
明日からあたしはまともでいられるだろうか?


★ 2006/03/29 (Wed) 咲く桜  No.679

満開の桜に迎えられた
あたしはここから新しくなる

希望があるわけじゃない
ただ
絶望から一歩抜け出しただけ

だけど

抜け出そうとしたあたしは きっと強い 強い つよい・・・。


そう思わなければ 立って行けないから



★ 2006/03/14 (Tue) たくさんのさよならを胸に  No.678

あたしは歩き出す
かれも歩き出す
あの子も歩き出す

同じ空の下で
それぞれの方向を向いて


ノートに走り書いた あと一歩の 勇気

出せなかったけど
あなたにむけては


―たくさんのありがとうとリスペクトを。


かれに生かされて
あの子に生かされて
あなたに支えられて

あたしたちはそれぞれ歩き出す

もしもいつか
また会える日がくるのなら


★ 2006/02/19 (Sun) 迷子  No.677

道は続いてると思ってた

いつかあたしはレールから降りてしまっていて
それでも道を歩いてると思ってた

でも

みんなが歩いてるのは・・・



★ 2006/02/18 (Sat) just sleep  No.676

君は確かにここにいた
この景色を見ていた
この廊下で笑っていた
この机で眠っていた

そしてこの手から飛び立っていくんだ

そのひとつひとつを思い浮かべては
あたしの目に涙が浮かぶ


★ 2006/02/17 (Fri) ただ  No.675

ただ いなくなりたいだけなのに。


★ 2006/02/07 (Tue) powder snow  No.674

手のひらにうけた雪がすっときえた
日陰に融け残った雪もいつかきえる

そうして人は冬を忘れる

そうしてあたしは人を忘れていくんだろう

あたしは
雪になりたい

跡形もなくふわりと消えて忘れられて
この気持ちはきっと 今日つもった雪とともに融けるのだろう


★ 2006/01/31 (Tue) がんばれ  No.673

がんばれって言わないで
あたしがんばってないけど
どうがんばっていいのかわからないから
自分ががんばってるのかどうかさえわかってないから

なにが「がんばる」ことなのか 誰か教えて

がんばれって言われると
それが気持ちがこもってればこもってるだけ

重いから
疲れるから

すべて投げ出したくなる

がんばれって言われるたび
がんばってる人はすごいなと
あたしはがんばれない 生きる価値のない人間だと思う


・・・あたしは今日を生き延びるだけで精一杯で
これ以上なにをがんばったらいいの?



★ 2006/01/30 (Mon) 命の華  No.672

何の気なしに
毎日続くもやもやを切り離したくて

浮き出た血管を狙った

冷えた血液がにじみ出る感覚だけが あたしの生きてる証

血に染んだ白いバンドが
あたしの偽善を嗤う

それでもいい
腕を伝って滴るこの感覚だけが real

別に

生きてる証も
生きる理由も

生きる意味も 欲してはいないけれど


★ 2006/01/29 (Sun) 本当は  No.671

あのときそのまま
ずっと抱きしめていたかったんだ

あたしに
生きる理由をくれた


★ 2006/01/16 (Mon) かさねた指の間から零れゆく砂  No.670

ただ僕は
ただひとりの人間として
ただ君のそばにいたいだけなんだ

ただずっと
君をみていたいんだ

ただそれだけなのに君は


★ 2006/01/10 (Tue) 理由  No.669

ここにいる理由はなくて
ここにいない理由もなくて

つまり
生きている理由がないわけで


★ 2006/01/06 (Fri) ちょっとずつ  No.668

テンション高いね、といわれたとき
あたしのなかでずっと張り詰めていた何かが崩れた

たぶん 終わった。

信じていたものが信じていなかったと知ったとき
たぶんもうひとつ すがりついていた何かが崩れた

所詮、そんなもの。

信じてはいけない
信じてはいけない

ただ 今日は生きている

先を見ないで
ちょっとずつ浅い呼吸をくりかえす

そんなふうにしか生きていけないから

信じたふりで 笑って過ごして
でも誰も信じてはいけない もう何も信じたくない 生きていたくない